2009年5月31日日曜日

栗本薫 死去

実は彼女の作品は一冊も読んだことがないのだが、もちろん『グイン・サーガ』や『魔界水滸伝』のタイトルくらいは知っている。
今で言うライトノベルのはしりなのかなとも思うが、日本SF会の巨匠であることに間違いはあるまい。
まだ56歳ということで、ファンの方々はさぞかし残念だろう。

ところで不謹慎かもしれないが、訃報を耳にしてファンの多くの方の頭にまずよぎったのは、「『グイン・サーガ』の続きはどうしてくれる!?」といったことではないだろうか。
僕も、手塚治虫が亡くなったときには「『火の鳥』の最後は!?」と思ったし、石ノ森章太郎が亡くなったときには、「『サイボーグoo9』の続きどうすんだよ!?」と思ってしまった。
亡くなった先生方には申し訳ないが、ファンであればあるほど、「なんで生きているうちに完結してくれなかったんだ」という責める気持ちがどうしても湧き上がってしまうのはしょうがないのではないか。
あの作品の結末はどうだったんだろう?というもどかしい思いは、きっと死ぬまで消えない。

作家の立場からすれば、まあいろいろな事情があるのだろうし、ファンの勝手な言い草かもしれないが、やはり一度始めた連載はきっちりと完結して欲しい。
いってしまえば、どうせだらだら長く続けてもいいことはないのだから、さっさと終わらせろということ。
特に年配の作家の方々は、さっさとけりをつけて欲しい。
こっちも心配でたまらん。

とはいえ、最近の永井豪や松本零士のような、どうしちゃったの?って感じの展開をされると、かつての大ファンだった身からするとつらいものがあるのだが。
そうなる前にけりをつけて欲しい。
作家の側もそうすることにやぶさかではないと思う。
スティーヴン・キングも交通事故にあってダーク・タワーシリーズの早期完結を決心したそうだし。
今一番心配なのは、やっぱり三浦建太郎の『ベルセルク』と夢枕獏の『餓狼伝』だな。

2009年5月28日木曜日

カラオケ

榎本牧場から帰ってきた後は焼肉を食べに行き、その後カラオケボックスに行った。
これも久しぶりだ。
前の職場ではよく行っていたが、最近はとんと行く機会がなくなった。
ボックスとなると4年ぶりくらいだろうか。
歌う曲はあんまり変わっていないが。

・尾崎豊 15の夜
尾崎は、以前は『卒業』をよく歌っていたが、長いので最近は『15の夜』を歌うことが多い。
こういう声を張り上げる系の歌はカラオケ向きだ。
尾崎は僕と同い年だ。
大学の頃よく聴いた。
すかした80年代の空気の中、尾崎の臭い歌詞は実に新鮮に響いた。
青臭い歌を歌っていた尾崎も、生きていればもう43歳。
あの時死んでいなかったらまだ歌っていただろうか。
なにを歌っていただろうか。

・岡村靖幸 友人のふり
歌うなら『だいすき』かこの『友人のふり』だろうか。
聴いていると簡単そうなのだが、実際に歌ってみると岡村節が過剰になりすぎて意外と難しい。
岡村も僕と同い年だ。
奇跡的に痩せて奇跡的に復活したと思ったら、また塀の中へ戻っていってしまった。
以前、作詞に苦しんでいるという記事を読んだ。
青春を歌ってきた彼ももはや中年。
本人が今後どうするつもりでいるのかは知る由もないが、ファンとしてはどうしても再度の復活を期待してしまう。

・イエローモンキー SO YOUNG
『SPARK』、『LOVE LOVE SHOW』、『BURN』、そしてこの『SO YOUNG』あたりをよく歌う。
イエモンの曲は実に歌いやすい。
そして声域も僕と合っているせいもあってか、歌っていてとても気持ちがいい。
吉井和哉はもっと若いかと思っていたが、僕より一つ年下なだけだ。
イエモンは末期に出たベスト盤を持っているだけなので、それほど熱心なファンとは言えないが、一時期車の中でよく聴いていた。

・鈴木雅之 違う、そうじゃない
鈴木雅之と僕では声質も歌い方もまったく違うのだが、意外と歌いやすい。
この曲を歌うと結構受けがいい。
しかしそろそろ加減飽きてきたので、他の曲も歌ってみたい。

・山下達郎 FOREVER MINE
達郎の曲は、上のほうが出ないのを承知で『LOVELAND, ISLAND』、『ターナーの汽罐車』なんかをよく歌う。
『FOREVER MINE』は、アルバム『SONORITE』を買った当時は聴き流していたのだが、先日のライブで聴いて感動した。
これは名曲だ。
しかしこの曲は無茶苦茶難しい。
これまでの達郎の曲とは発声の仕方が違う。
抑制された歌い方で、かつ強い声を出さなければならない。
しかも、フレーズの区切り、音の上下が複雑で、どうしても抑制が効かずにとっちらかってしまう。
手ごわい。

・浜田省吾 MONEY
浜省をよく聴くようになったのは『DOWN BY THE MAINSTREET』辺りからだから、結構遅れてきたファンだ。
後追いで特に大学の頃はよく聴いていた。
『MONEY』は僕の十八番だ。
僕はしゃべる声は普通だが、歌う声はかなりでかい。
特にこの曲は、歌っているうちにどんどんテンションが上がっていって、絶叫に近くなってしまう。
聴いている方はさぞかし迷惑だろう。
大抵途中でアンプのボリュームを下げられるので、最近は最初からマイクを使わないで歌う。
この曲は歌うと無茶苦茶気持ちいいが、咽喉を痛める。

・尾崎紀世彦 また逢う日まで
僕が保育園の年長だったころに大ヒットした曲だ。
この曲、わずか2分55秒である。
しかし、阿久悠の詩、筒美京平の曲が完璧な一つの世界を描ききっている。
この時代の歌謡曲は侮れない。
尾崎紀世彦というとこの曲しか覚えていないが、キャプテン・スカーレットやばくはつ五郎なんかの主題歌も歌っていたらしい。
なんと、ウルトラセブンの主題歌にも参加していたそうだ。

・RCサクセション トランジスタラジオ
普段はRCの曲を歌うことはないのだが、追悼の意味もこめて歌った。
しかし、僕の声や歌い方とはまったくのミスマッチであった。
『トランジスタラジオ』はRCで一番好きな曲なのだが、もっと合う曲があったかもしれない。

・沢田研二 時の過ぎゆくままに
小学生のときは沢田研二の大ファンだった。
西城秀樹などの普通のアイドルにはない、妖しい格好良さは、小学生の僕にも衝撃的だった。
そしてその声。
ジュリーの曲では『時の過ぎゆくままに』と『勝手にしやがれ』をよく歌う。

2009年5月25日月曜日

雨の榎本牧場

久しぶりのサイクリングだ。
去年の11月29日に入間川サイクリングロードを走って以来だから、実に半年近くぶりとなる。
あの時はGIANTのESCAPE R3だったから、KLEIN RAVE Xで走るのはというと、去年の11月5日以来だ。
この間特に乗らなかった理由なんてないのだが、他のことに気を取られてたということだ。
なにかをきっかけにあるものに興味が湧くと、ほかの事をする時間はなくなる。
これはしょうがないことだ。
ゴールデンウィーク中に乗ろうと思ってたのだが、あいにく風邪をひいて果たせなかった。
昨日も雨だったので、やめた方がいいかなと思っていたのだが、妻のたっての希望で強行することにした。
自営業の妻とは休みが合うときがあまりないので、多少の無理はしょうがない。

秋ヶ瀬橋までは運悪く開催していた駅伝などで通り抜けるのに苦労したが、その先は雨のせいかサイクリストもジョガーも少なく走りやすかった。
雨の日はそういう利点もある。
僕は雨の日に走るのは嫌いじゃない。
前が見えなくなるほど強く降られては困るが、多少の雨の場合、晴れの日に走るのとは違ったよさがある。
自転車に乗っていると、自転車に乗るために集中している部分以外は、いろいろな思考が頭を通過していく。
その感覚が実に心地よい。
雨の日はそれがより強調されるような気がする。
雨のためのより深い注意。
雨が身体を叩き、濡らしていく絶え間ない感覚。
そうしてより多くの脳の部分が使われ、残りの少ない部分のみが思索に係わるせいだろうか。
晴れの日とは違った、濡れて艶やかになった景色もまたよいものだ。
晴れたら暑いくらいのこの時期には、涼しいことも助かる。
昨日はちょっと寒すぎたくらいだが。
妻も昨日くらいの雨なら楽しめたようで、決行してよかった。

榎本牧場では恒例のアイスクリーム。
さすがにちょっと寒くなった。
今回僕はラムレーズンと生チョコのダブル。
きなこがなかったのが残念。
僕らが行ったときにはサイクリストはいなかったが、アイスクリームショップのお姉さんの話によると、この雨でも自転車で来る人が結構いるそうだ。

泥だらけの格好だったので、いつものピゼリアにもよるのも憚られ、昼食はとらずにまっすぐ帰ることにした。
妻は、前回来たときには20km/h巡航でもきつそうなくらいだったが、今回は22~23km/h巡航でも十分にいけた。
帰りに秋ヶ瀬公園を越えたくらいからはさすがにきつそうになってきたが、午前8時に出発して午後3時半には余裕で帰宅できた。
これなら念願のホノルルセンチュリーライドも十分に100マイル完走を狙えそうだ。
本人もその気になってきたらしく、来年行こうかとか言い出した。
僕も久しぶりのサイクリングで、また自転車に乗る気が湧いてきた。
週末にはまた一人で走るとしよう。

2009年5月21日木曜日

減量

スケジュールを組んでから今日は始めてのランニングである。
いつもの六義園は往復に時間がかかるので、最近はうちの近所の周りを走るようにしている。
1周約1.3km。
六義園の回りとほぼ同じだ。
今日は3周したので4km弱といったところ。
10kmくらいは走れるようにしたい。

「見える化」は減量にも効果的だ。
これは以前実証している。
前回も使っていた「ダイエット管理 HealthyMaker Diet free」というフリーソフトをまた使うことにした。
http://www.vector.co.jp/soft/win95/home/se119440.html
体重と体脂肪を入力するだけでグラフ化してくれる、必要にして十分、シンプルで使いやすいソフトだ。
今日からこれで管理することにする。
そこで久しぶりに体重を量ったところ、実に78.4kgという驚愕の値であった。
身長178cmなのでBMIは24.7となり、ソフトによれば「やや肥満」。
目標は70.0kgだが、来月末の人間ドックまでに75kgくらいには落としておきたいところだ。
体脂肪率はなんと24.6%。
4分の1は脂肪でできているのだ。
うちの体脂肪率計は病院などにおいてあるものに比べてかなり高い値がでる傾向にあるのだが、それにしても、である。
15%くらいに落としたい。
とにかく今は走っていると体が重く感じられてかなわん。

2009年5月20日水曜日

スケジュール

「見える化」のため、まずはやるべきことをリストアップしてみた。

・レッスン室のためのラック作成
・オーディオラック作成
・スピーカー作成
・コーヒーミル修理(電源コードが断線しかけている)
・ミキサー修理(不動)
・領収書の整理(自営業の妻のもの)
・物置整理
・書斎整理
・ノートPC修理(メーカーに依頼)
・妻の教室のウェブページ改良(動画のアップ等)

優先的にやらなければならないのは、ノートPC修理、ウェブページ改良、領収書整理、レッスン室のラック作成といったところ。
コーヒーミルおよびミキサーの修理や物置の整理は、週末にちょちょっとやればできるだろう。
スピーカーと、書斎の整理は、じっくり計画を立ててやる必要がありそうだ。

肝心の小説とバイオリンとランニングはどうするかというと、日々のスケジュールに組み込むことにした。
妻に応援してくれというと、なかば強制的にスケジュールを組んでくれた。
妻は僕と正反対の努力家なので、ここは素直に言うことをきくことにする。
家庭内の平和のためにも。

起床は毎日午前七時とする。
七時から八時までは小説の執筆。
平日帰宅後は、
月曜 バイオリン30分妻によるレッスン
火曜 ランニング、バイオリン15分練習
水曜 オフ
木曜 ランニング
金曜 バイオリン15分練習
土曜は、ランニング、バイオリン15分練習
日曜はオフ
自分としてはぬるいと思った。
特にバイオリンとランニングは毎日やろうと思っていたのだが、そんなに無理してもどうせ続かないでしょ、と言われた。
実に正しい認識だ。
オフの時間は小説の執筆や読書にあてる。
あと、土日のいずれかは、自転車で近所を散策してみようと思う。
小説のヒントになるかもしれない。
とりあえず習慣になるまでは、このぬるいスケジュールでがんばってみようと思う。

2009年5月19日火曜日

アニメ

マニアやオタクと呼ばれる領域には到底及ばないが、昔からアニメは好きでよく観ていた。
しかし最近はとんと観なくなってしまった。
最近のアニメがつまらなくなったのか、僕の感性が鈍くなったのか。

・チーズスイートホームあたらしいおうち
妻の付き合いで観ている。
原作とほぼ同じだが、なかなか面白い。
チー役のこおろぎさとみが頑張っていてよく合っている。

・楽しいムーミン一家
「ねえムーミン、こっちむいて」の岸田今日子がムーミンの声を当てていたものではなく、後年作られたものである。
昔のアニメのムーミンは原作のトーべ・ヤンソンのお気に召さなかったらしいが、これはヤンソン自身が制作にかかわっている。
キャラクター設定は名倉靖博。
ちなみに、フィンランド製のムーミングッズでも、原作のヤンソンによるものではなく名倉靖博のキャラクターが描かれているものが結構多い。
僕は幼い頃から原作のムーミンの大ファンで、小学校1年生くらいですべて読破してから度々読み返している。
このシリーズはある程度原作通りの話もあるが、思い入れがあるせいか、僕は原作の小説を読むほうがはるかに面白いと思う。

・火の鳥
黎明編は原作に沿っていたが、復活編はずいぶん変わっていた。
あれで終わりなのだろうか。
異形編は原作を読んでいないのだが、なかなか面白かった。
今は太陽編だがこれも原作を読んでいない。
そのあとは未来編で終わりらしいが、これは火の鳥の中で僕が最も好きなシリーズなのだが、2回で上手くまとまるのだろうか。
絵も綺麗だし、なかなか上手くできているので、他のシリーズも続けてやって欲しい。

・蟲師
非常に上手くできているが、ほぼ原作通りなので、別に観なくてもなあという気になってしまう。
観るんだけど。

・涼宮ハルヒの憂鬱
いまさらだが、初見である。
結構面白い。
なるほど、大ヒットしただけのことはある。
しかし話題になったエンディングのハレハレユカイは、僕には別にこれといってくるものはなかった。

・鋼の錬金術師
前回のアニメもそこそこ面白かったが、やはり原作通りの今回の方が上か。
絵も綺麗だし、声優も概ねイメージ通り。
しかしそれよりもいよいよ大詰めの原作の方が気になる。

・赤毛のアン
いわゆる世界名作劇場のシリーズでは、母をたずねて三千里、アルプスの少女ハイジに次いで気に入っている。
グリーンゲイブルズを中心とする世界観が実によく描かれており、キャラクターの描写もすばらしい。
なにより、アンが本当にみすぼらしく不細工なのが実にリアルでいい。
初期の頃に参加していた宮崎駿はアンが嫌いらしいが、たしかに宮崎ヒロインにはいないタイプだ。
今放送しているグリーンゲイブルズ以前の話である『こんにちはアン』は、あまり面白そうじゃないので観ていない。

・けいおん!
言ってしまえば『あずまんが大王』の軽音楽部版である。
でも結構面白い。
澪のキャラクター造形がずるいほどあざといが、確かに萌える。
原作は未読だが、面白いのかな。

・真マジンガー 衝撃!Z編
今一番楽しみにしているのがこれだ。
今川泰宏は燃える演出が実に上手い。
キャラクターも原作の永井豪の絵に近く、どいつもこいつもふてぶてしく極悪な面構えだ。
尻すぼみにならないことを切に願う。
オープニングにはグレートマジンガーと剣鉄也らしきシルエットが出てくるところをみると、グレート編もやってくれるのだろうか。

現在定期的に観ているアニメはたったこれだけである。
さっき『電脳コイル』っていうのをチラッと観たら結構面白そうだった。
これら以外になにか面白いアニメをご存知の方がおられたら、ぜひ教えてください。

2009年5月18日月曜日

野口吉昭『コンサルタントの習慣術 頭を鍛える「仕組み」をつくれ』



僕はこつこつ努力することが苦手だ。
テスト前に「全然勉強しなかったよ~」といって、本当に全然しなかったタイプだ。
わざとしなかったわけではない。
しようとしてもできなかったのだ。
「まだまだ時間あるから」
「やればできる子だから」
と高をくくってなめきった態度で直前まで過ごし、結局やる時間がなくなり、その結果成果がでなくても、
「こんなのできなくても別にたいしたことじゃない」
とうそぶいて、苦労から逃げてこれまで生きてきた。
その結果がこの有様だ。

熱しやすく冷めやすい。
何かに興味を持っても、努力を伴う過程に直面するとすぐに面倒になる。
したがって、できることしかやらない。
何かに挑戦するということがない。

本当はこれでいいと思っているわけではない。
天性の小賢しさだけでなんとか人並みの暮らしは維持してきたが、この先も通用するとは思えない。
努力して初めて得られる成果や達成感があることを知らないわけでもない。

しかし、これからはまじめにやろうと思っただけでできるくらいなら、これまでにとっくになんとかなっている。
それでは、どうすれば習慣が身に付くのか?

この本によれば、習慣とは「仕組み」である。
・目的、目標、手段を明確にし、
・現状を把握(見える化)してやるべきことを明確にし、
・やるべきことを確実に実行するために、前倒しで準備し(ランドセルサイクル)、
・それを愚直に継続する。
なるほど、説得力がある。

思えば今までの僕は、やることは頭の中だけでぼんやりと決め、準備はせず、三日坊主、という正反対のスタイルだった。
これまでに成功した数少ない例として減量があるが、あの時は目標こそ決めてなかったが、
・グラフによって「見える化」し、
・家の中でエアロバイクにすぐに乗れるようにしてあり(ランドセルサイクル)、
・朝晩毎日やっていた。
なぜ朝晩毎日できていたかというと、グラフで成果がわかるのが面白く、また、いったん習慣になると、やらないと不安になってくるからだ。
この本にも、「習慣とは、たとえば歯磨きのように、それをしないと気持ち悪い状態のこと」とある。
つまり、続ける苦痛より続けない苦痛が上回るようになって初めて習慣になったと言えるのだろう。

この本で重要なのは、この内容が書いてある第1章だけである。
47ページもある序章でながながと述べられている習慣の重要性など、なにをいまさらといった感じだ。
大事だと思っている習慣をどうにか身につけたいと思ってこの本を手に取っているのだから、そんなことはわかりきっている。
残りの部分には、「見える化」、「ランドセルサイクル」、「愚直に継続」のフレームワークを「主体的な行動力」が身につく習慣術だの、「人を動かすリーダー」になる習慣術だのに適用した事例が載っているが、多少強引で水増しの感が否めない。

しかし、習慣を身につけるために有効な「仕組み」が具体的が示されている点で価値はあった。
とりあえず、ヴァイオリン、ランニング、小説の執筆に適用し、生まれ変わって新たな人生を切り開いていきたい。

書き方

小説の書き方についての、つまり入門書を読み漁っている。
小説を書くのは個人的な才能のみによるものだと考えがちだが、そうではない。
ある程度決まったアイデアの出し方、書き方というものがあり、それらを自分自身で考えつければたいしたものだが、せっかくの先人の知恵があるのに参考にしない手はあるまい。

これまでに読んだのは、
森村誠一『作家とは何か -小説道場・総論』
森村誠一『小説の書き方 -小説道場・実践編』
冲方丁『冲方丁のライトノベルの書き方講座』
清水良典『2週間で小説を書く!』
大内明日香・若桜木虔『マンガを読んで小説家になろう』
若桜木虔『プロ作家養成塾』
すがやみつる・横山えいじ『マンガでわかる小説入門』

今読んでいるのが、
ディーン・R・クーンツ『ベストセラー小説の書き方』

これから読むのが、
中条省平『小説家になる!』
だ。

手当たりしだいといった感じで、きわめて平易なものも含まれているが、これがなかなか侮れない。
『マンガを読んで小説家になろう』の「「自分は天才ではない」と自覚した人だけが小説家になれる」のくだりは、ずしりと心に響いた。

ざっと読んでみて大事だと思ったのは、システマチックに小説を書く方法を身につけることだ。
賞を取ったり、自分の本を出版すること自体が目的ではないのだ。
趣味の領域で終わらせず、収入に結びつけるためには、そのあとも定期的に売れる小説を量産しなければならないのだ。
それには、ただ闇雲に考えてストーリーが天から降ってくるのを待っていてもだめである。
効率が悪すぎる。
結局、どんなビジネスでも、「仕組み」を作ることが肝要なのだ。

2009年5月13日水曜日

途中経過2

小説を書いてみることにした。

ライターや小説家になる方法についての本やウェブサイトなんかを読んだりしていろいろ調べてみたが、どちらも甘くはないようだ。
ある本によれば、ライターの平均年収は400万円。
今の半分以下だよ。
しかも、フリーランスはサラリーマンの倍稼いで対等らしい。
そしてどんなに働いても1000万程度が上限。
食えなくてサラリーマンになる(または戻る)人も多いらしい。
43歳からの転職先としてはちょっと考えられない。
小遣い稼ぎ程度かな。
しかし、そんなバイトするなら、本業をがんばった方がよさそうだ。

どうせ書くなら小説がいい。
直木賞か芥川賞とって、ベストセラーになって、映画化されて、印税でウハウハ…
なんて、いい年して夢追いフリーターの妄想のようなことを考えているわけでは、もちろんない。
ちょっとしか。
いろいろネタを考えていると、これが実に楽しいのだ。
収入につながらなくても、趣味として十分に楽しめる。
金もかからんし。
今のところ思いついたのは、地味な日常的ノスタルジックネタと、ラノベ、というかジュブナイルSFっぽい話。
とりあえずSFの方をまとめて、なんかの新人賞にでも応募してみようかな。

2009年5月11日月曜日

途中経過1

文章を書く練習として、ここ数日間はいつもよりはまじめにブログを書いてみたが、いかがだったであろうか。

まず気が付いたのは、どうも古臭い文体になりがちだということ。
小説書くときには気をつけないと。

思い出話なんかは、驚くほどすらすら書けた。
昔の出来事やそのときの感情を思い出し、忘れている部分は想像で補っていく作業は想像以上に面白いものであった。
これをすべて想像でかけるようになればいいんだけど。

ジョークは、ジョークとしての質はともかく、これもすらすら書けた。
まあ、思いついたくだらないことを並べただけだから。
面白かったけど、これをコンスタントに書くのは大変だろう。

都内散策は結構大変だった。
写真を選んでサイズを変えて貼り付けるのがまず面倒。
ちゃんと書こうとすると、地図やら路線図やら店などのウェブページやらを確認しなきゃならないのが面倒。
もっとも小説を書くときも、正確なディテールの積み重ねがリアリティを出すために重要なのだろうから、練習にはちょうどいいか。

もっと大変だったのはCDレビュー。
好きでそうとう聴きこんだCDじゃない限りそうそう書くことはない。
背景のデータを調べてまとめてわかりやすく書くのも大変。
うちのCDラックの並び順に書いているので、当分は明るくないクラシックの分野で初めて聴くようなCDが続く。
1,2回聴いただけですらすら書けるようになるまでには、そうとう時間がかかりそうだ。

本のレビューはさらに大変そうだ。
まだ一冊も書いてない。
書くときに結局もう一回読み込まないと、たいしたことは書けそうにない。
うっかりすると小学生の感想文レベルにも満たないものになりそうだ。

2009年5月6日水曜日

浅草~上野~湯島 その1

上野で乗り換えた銀座線が浅草駅に着いたときにはもう昼時だった。

鰻の蒲焼は江戸発祥の料理であり、江戸時代には浅草川とも呼ばれる隅田川では鰻がよく獲れ、江戸前の鰻と呼ばれ人気があったようだ。
今でも浅草には鰻屋が多い。

今回は、隅田川に架かる駒形橋の西の袂にある『前川』にお邪魔した。
http://www1.odn.ne.jp/unagimaekawa/

『前川』は江戸の文化・文政期創業の、実に約200年もの歴史を持つ老舗の鰻屋である。
予約はしていなかったが、幸い三階の席を取れた。
残念ならが窓際ではなかったが、隅田川を眺めながら飲むビールは格別であった。



たれは比較的甘みが少なく、しょっぱさが勝っている。
ご飯はかなり柔らかめだ。
肝心の鰻はというと、表面はかりっと香ばしいが中はふわっとしてとろけるようであり、さすがに老舗だけあって理想的な蒸し加減焼き加減である。
実に旨い。
注文したのは一番安いうな重であったが、鰻が小さいという感じはしない。
昼食にはこれで十分だ。
これ以上というなら、う巻やうざくなど他の一品料理を追加したいところだ。
もっともそうするとさらに酒もということになり、結構な金額になってしまう。
時間と財布に余裕があるときに、個室でいろいろ注文して隅田川の流れを眺めながらのんびり楽しみたいものだ。

この日は五連休の初日ということで、浅草はさすがにすごい人手でにぎわっていた。
浅草寺の雷門から宝蔵門に至る仲見世はまさに人の海である。

いや、ほとんどの人が本堂にゆるゆると向かっているので、さながら人の河といったところか。
仲見世もいまやウェブサイトが完備されていて、各店舗が検索できるようになっている。
http://www.asakusa-nakamise.jp/

浅草寺は、推古天皇の時代、西暦628年から続く都内最古の寺院である。
本尊は1面2臂の聖観音だ。
http://www.senso-ji.jp/

「浅草寺」は「せんそうじ」と読む。
寺院の名前は音読みするのが原則だ。
仏教は中国から伝来したものなので、寺院の名前を読むときは中国での発音に近い音読みが用いられるということのようである。
清水寺は数少ない例外である。

一方、神社の名前は原則的に訓読みである。
浅草寺の本堂の東側にある「浅草神社」は「あさくさじんじゃ」と読む。
神社に祭られている神は日本古来のもの、もしくは人名なので、元来の日本語の発音である訓読みが用いられるようだ。

さて浅草寺、残念ながら現在本堂は大営繕の最中であるが、お参りはできる。


今回は残念ながら行けなかったが、浅草寺からは古式豊かな遊園地「花やしき」も間近である。

風に乗って遊具の作動音と共に聞こえてくる嬌声が楽しげである。

仲見世だけでなく、浅草寺の周囲の路地にはいろいろ趣のある店が軒を連ねており、実に楽しい。






金のうんこだなどと言われ建築当初は散々な悪評であったが、今ではすっかり浅草のシンボルとして定着してしまったフィリップ・スタルク設計の「フラムドール」を掲げるスーパードライホールを望む吾妻橋の袂には、日の出桟橋までの水上バスの乗り場がある。

のんびりと隅田川クルーズとしゃれ込みたかったのだが、考えることはみな同じで、結構な行列である。
あきらめて銀座線で上野に向かうことにする。

2009年5月3日日曜日

忌野清志郎死去

喉頭癌から復帰したときはまさかと思った。
訃報を聞いたときもまさかと思ったが、すぐにやっぱりなあと思いなおしてしまった。
人はいつかは絶対死ぬ。
しかも癌だ。
しかし58歳だ。
月並みだが早すぎる死だ。
残念に決まってる。

僕が一番最初にRCサクセションの曲を聴いたのは多分中学生の頃だったと思う。
初めはそのあくの強い清志郎のボーカルと詩の世界に戸惑った。
なんか変な曲だな。
そんな感じ。
やっとロックを聴くようになり始めたばかりの僕にとってはちょっと難しすぎた。

高校生になり、貪欲にいろいろなロックを吸収しつつあったころ、あらためて耳にするRCサクセションに僕は次第に魅了されていった。
これ、よく聴いてみるとなんかすげーじゃん。
そんな感じ。

清志郎の詩は独特だ。
あからさまな隠喩、ストレートな表現だ。
その世界は、正直言って僕の世界とはまるっきり違う。
しかしなぜだろう、とても惹かれる。
彼の詩はどこか懐かしくとても美しい。

坂本龍一とのベロチュー、COVERSでの東芝との騒動、君が代、タイマーズ。
よくやるよ。
失笑しつつも内心あこがれる。
爽快だ。

その一方で、名曲の数々。
『スローバラード』、『雨上がりの夜空に』、『トランジスタ・ラジオ』。
今でも聴き入ってしまうアルバム『シングル・マン』。

ちょっと聴かないでいると、思いがけないところから聴こえてくる。
『やっぱり猫が好き』のオープニングテーマ『サントワマミー』、清水建設のCM『パパの歌』。

僕が自転車趣味を再開したとき、ちょうど清志郎も自転車にはまっていた。
オレンジ号、見つかってよかったな。
ホノルルで一緒に走りたかったな。

気が付くと清志郎はいつも僕の身近にいた。
これからは清志郎の方から僕の人生に絡んでくることはない。
とても寂しいことだ。

2009年5月1日金曜日

家族の真実



しかし古臭い絵柄である。
ここまでいけていないと、味わいすら感じてしまう。
このイラスト自体、ダイハツ・コンソルテが現役だった時代に描かれたものなのかもしれない。
それにしては、父親と息子の髪型がソフトモヒカン風で微妙に今っぽいのが気になるところだが。

このイラストには一見楽しそうな親子が描かれている。
レンタカーでドライブの途中、駐車して景色を眺めている情景だろうか。
しかしこのイラストをよく見ると、不自然な点にお気づきにならないだろうか?

よく似た親子だ。
息子は父親に、娘は母親に似ている。
しかし普通、息子は母親に、娘は父親に似るものではないか?
実は、一見父親に見える人物は女性で、母親に見える人物は男性なのではないか?
女性に性転換した男性は驚くほど自然に女性に見え、男性に性転換した女性は驚くほど男性に見える例がある。
性転換まではしていなくても、真に女性に見える女装した男性や、真に男性に見える男装した女性は存在する。
いずれにしろそれならば息子は母親に、娘は父親に似ていることになり、一般的な傾向に合致する。
いや、実は一見息子に見える人物が女性で、娘に見える人物が男性だということも考えられる。
一見普通に見えるこの一家、実は性的に倒錯しているのかもしれない。

みんな楽しそうだ。
しかしよく見ると、母親だけはなにか浮かない表情をしているように見えないだろうか?
彼女にはなにか家族には言えない秘密があるのではないだろうか?
夫に黙って始めたFXや株や先物取引に失敗して、マンションの頭金のために貯めていた貯金を溶かしているのではないか?
そればかりかサラ金に手を出して、多額の借金をしているのではないか?
さらにその返済のため、ソープに沈められちゃったりしているのではないか?
はたまた、浮気相手のことを考えているのではないか?
その相手は、パート先の店長か、子供の家庭教師か、テニスのコーチか。
「ああ、彼に会いたい・・・でもこの家族との幸せも壊したくない・・・」
なんて考えているのではないか?
おとなしそうな顔して裏でなにやってるんだか。

ここまで彼らが実の夫婦・親子であるという前提の下に考察してきたが、本当の家族ではないことも考えられる。
男性と女性は×同士で、子供はいずれかの、またはそれぞれの連れ子なのかもしれない。
いや、男性と女性の一方、または両方は既婚なのかもしれない。
やっぱりこのアマ、とんだ食わせもんだぜ!
また、彼らはみんな兄弟だということも考えられる。
歳の離れた兄弟に見えるが、サザエさんとカツオやワカメが兄弟であることを考えると、不思議ではない。
親戚関係である可能性もある。
または赤の他人なのかも。
まさか…誘拐?

彼らが本当の家族だとしても、さまざまな事情が隠されているのかもしれない。
家族の誰かが病気で余命数ヶ月。
旦那が会社にリストラされてこれが最後のドライブ。
人里離れた山奥でガス欠になっちゃって、携帯も通じないんだけど、どうしよう。

一見幸せそうな家族に見える彼ら。
その裏には意外な真実が隠されているのかもしれない。


そんな裏があるようなイラスト、広告に使うわけないが。

広告の真実



長崎港から五島列島中通島の鯛ノ浦港へ向かうフェリーの中で見かけた広告である。
昭和の臭いを感じさせるなんともレトロな図柄である。
イラストの車には、今ではあまり見られないフェンダーミラーとメッキバンパーが備わっている。
しかし、URLなどが記載されているところを見ると、最近作成されたもののようである。

イラストの車の車種は何であろうか?
一見すると三代目のトヨタ・カローラのようにも見えるが、フロントグリルにはダイハツのものらしきエンブレムが付いている。
ネットでいろいろ調べてみると、どうやらダイハツ・コンソルテのようだ。
https://gazoo.com/meishakan/meisha/shousai.asp?R_ID=854#
フロントライトの形状や、フロントグリルとバンパーの間に設けられた特徴的な開口部からみて間違いあるまい。
ダイハツ・コンソルテは、二代目トヨタ・パプリカの兄弟車で、ダイハツがトヨタと1967年に業務提携した直後、トヨタグループとなった第1作品として1968年から1977年に渡ってに発売された。
実に30~40年前の車である。
しかも、フロントグリルやフェンダーミラーの形状から見て、このイラストの車は最初期のもののようである。
こんな古い車がまだレンタカーとして現役なんて、すごいではないか!

しかしちょっと待って欲しい。
よく見ると広告には「レンタカー料金表(軽自動車)」と書いてあるではないか!
ダイハツ・コンソルテは、全長3645mm、全幅1450mm、全高1380mm、958ccのダイハツ製FE型エンジン搭載の小型乗用自動車であり、軽自動車ではない。
軽自動車しかないのに、あたかも小型乗用自動車が借りれるかのごとくコンソルテのイラストを載せるのは、虚偽広告ではないのか!?
それとも軽自動車の外装をコンソルテ風に改装して登録したものがあるとでもいうのだろうか!?
ここはひとつ株式会社五島産業汽船さんには猛省してもらい、広告と現実とを整合させるべく、ぜひともダイハツ・コンソルテを実際のレンタカーのラインナップに加えていただきたい!

もっとも僕はチャレンジャーじゃないので、そんな古い車絶対に借りないが。